地域主体による観光客の下呂市周遊促進と拡大戦略
下呂未来創造プロジェクト
地域主体による観光客の下呂市周遊促進と拡大戦略
情報発信や経路検索の機能を一元化した乗換案内アプリによる広域集客と周遊促進、「ヒト・モノ・カネ」の循環の可視化のためにWi-Fiパケットセンサによる市内全域の人流データ解析、経済波及効果の見える化、宿泊データ分析システムの拡充を実施することで、観光地の魅力度向上や消費拡大を図り安定した地域経営を目指します。
課題
下呂市では、日本三名泉「下呂温泉」を中心に観光地域づくりを推進していますが、市内全域に点在する観光資源の認知度が低いため、下呂市内への広域誘客が進まず、観光消費額の確保による安定した地域経営基盤の確立が困難な状況にあるという課題がありました。
取組内容
市内の観光情報を乗換案内アプリにて発信し、その観光情報のページから直接経路検索まで行える「スマートシティモード」を実装。現在地を出発地点とした長距離からの来訪や市内周遊の具体的な経路の提案や位置情報を活用したスタンプラリーによる周遊性向上、SNSを活用したプロモーションによる新規顧客の獲得を図りました。また、データを活用したマーケティング施策を行うために、Wi-Fiパケットセンサによる市内全域の旅行者の動向データの収集・分析、下呂市の経済波及効果の見える化、既存の宿泊データ分析システムの改修等の取組を実施しました。
事業の成果
乗換案内アプリスマートシティモードの導入による周遊性の向上
スマートシティモードは、実証期間中に累計17,057ユーザーに実装され、スタンプラリーでは、延べ2,548ページビュー、スタンプ取得総数が延べ689個を達成し、周遊促進に寄与しました。産業連関表を活用した経済波及効果の見える化や宿泊データ分析システムの改修による地域活性化への取組
2022年12月に開催された下呂温泉花火ミュージカル冬公演による波及効果を分析したところ、消費者が支払った金額の約60%が市外へ流出していることが分かり、市内での調達に成長の余地があることが把握できました。また、これを地域内で周知し、域内調達率の向上に対する意識の醸成が重要であると認識しました。さらに、宿泊データ分析システムの改修により、市内の宿泊施設全体のデータ把握が可能となり、各施設が自施設の強み・弱みの的確な把握や、集客に向けて戦略的な打ち手の検討ができる仕組みを構築できました。今後目指す姿
継続したデータの利活用及び地域事業者との連携による地域ブランディングの強化
経路検索データや市内全域の人流データを引き続き分析・利活用し、潜在客層の掘り起こしや集客に繋がるアプローチ方法の選定を行います。また、高い効果が見込まれるターゲット層に対して積極的なプロモーションを継続することで来訪の促進に取り組み、下呂市内でコロナ禍以前の年間100万人超の年間宿泊者数を目指します。さらに、地域事業者との連携を図り、地域のブランディングの強化や収益化に向けた取組を継続して行います。市内の事業者の巻き込み及び市内全体の宿泊データの蓄積
市内で実施するイベントは、経済波及効果の検証を実施して、市内の各事業者と共有を行うとともに、市内での調達率向上を目指します。宿泊データにおいては、下呂温泉エリアだけでなく、市内の他のエリアの宿泊データも蓄積することで、市内一体となった戦略的な打ち手に取り組みます。コミュニティへの登録で詳細な事業報告書や
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