“まち全体が一つの温泉旅館”のDX化実現事業
豊岡観光DX推進協議会
“まち全体が一つの温泉旅館”のDX化実現事業
城崎温泉の宿泊施設においてPMS(プロパティマネジメントシステム)の統一化を進めるとともに、データを可視化するマーケティングシステム「豊岡観光DX基盤」を活用した滞在価値向上・周遊促進・リピート促進に向けた取組を行います。
課題
城崎温泉は、「共存共栄」の考えのもと、“まち全体が一つの温泉旅館”として主に関西地域より多くの観光客を迎え入れていますが、周辺の観光地に比べて観光消費額や平均宿泊日数が低いという現状があります。地域に共感し、愛着を抱き、何度も訪れ、長く滞在してもらう旅行形態の確立をどのように実現するかが課題でした。
取組内容
城崎温泉の宿泊施設において、各旅館で異なるPMS(顧客予約管理システム:Property Management System)を導入していましたが、これを1つのPMSに入れ替えるともに、「豊岡観光DX基盤」を活用した「CRM (顧客関係管理:Customer Relationship Management)システム」の開発を行いました。これにより、地域一体で顧客の消費行動を把握し、得た情報を基に「顧客との関係を維持・向上させるための取組」を確立し、観光消費等の最大化に取り組みました。
事業の成果
共通のPMSの導入による宿泊データの可視化・共有
共通PMSの導入により、宿泊施設の顧客管理・会計管理が効率化され、業務時間の軽減に繋がりました。また、共通PMSが未導入の宿泊施設に対する地域向けの勉強会により、導入に向けた合意形成が図られました。さらに、導入後の業務改善によって、地域一体で不当な安売りを防止する共通認識が生まれ、レベニューマネジメントが機能するようになりました。収集した宿泊データを活用した観光地経営の推進
共通PMSの導入により、中長期的にリピーターを呼び込む施策に活用するための平均宿泊単価・宿泊日数・宿泊人数等の宿泊データを蓄積することができました。また、当該データを基に、メールマーケティングシステムを活用した再来訪促進や次年度以降の需要予測等に活用するモデルの構築ができました。今後目指す姿
2024年観光消費額の2019年比9.3億円増を目指す
共通PMS未導入の宿泊施設への展開を通じて、宿泊データ等の収集・活用を推進するとともに、飲食店・物産店のPOSデータと豊岡観光DX基盤との連携に取り組み、地域の観光消費額増へ繋げます。地域観光アプリとの連携やCRMシステムの活用によるリピーター率の向上
豊岡市で新たに開発を行った地域アプリで蓄積されるデータと豊岡観光DX基盤の連携に取り組み、顧客の再来訪に向けたアプローチの選択肢を増やします。また、収集したデータを活用し、継続的に潜在的な顧客に再来訪に向けたアプローチを行うことで、リピーター率の向上を図ります。コミュニティへの登録で詳細な事業報告書や
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